◆ 元の意味(古代)
両手で冠を戴く儀礼。冠。
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KANJI ETYMOLOGY
ben
画数
5画
成り立ち
会意
部首
廾(にじゅうあし)
分類
常用漢字
両手で冠を戴く形から、わきまえ・弁を表す字
ORIGIN
新字体「弁」は『辨』『辯』『瓣』『辮』など複数の旧字が統合された極めて複雑な来歴を持つ。本来の「弁(卞)」は『説文解字』に「冕なり。古文の冠の形を象る」とあり、両手(廾)で冠を頭に戴く儀礼の姿を象った会意字で、士の冠(皮弁・爵弁)の名称を本義とする。白川静『字統』は甲骨文・金文を精査し、「弁」が両手で帽子を扱う形であり、成人儀礼たる加冠の儀において重要な象徴であったと論じる。これに対し、「辨」は「辡(二人が言葉を争う形)」に「刀」を加え、二者の言い分を刀で分け裁く意で「わきまえる・区別する」を表し、「辯」は「辡」に「言」を加え、言葉で論じ分ける「弁論・雄弁」の意。「瓣」は「辡」に「瓜」を加え、瓜の分かれた房、転じて花弁・花びらを表し、「辮」は「辡」に「糸」を加え、髪や紐を編むことを表す。藤堂明保『漢字源』はこれら全字が「ベン=二つに分ける」音義を共有することを指摘する。戦後の当用漢字制定でこれら四字(および卞)が「弁」一字に統合され、文脈で意味を読み分ける独特の字となった。命名では聡明・分別・雄弁を象徴する好字。
構成要素
厶(冠)+ 廾(両手)/辨・辯・瓣・辮の統合字
STROKE ORDER
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MEANINGS
両手で冠を戴く儀礼。冠。
わきまえる。話す。花びら。区別する。
聡明にして雄弁、物事をわきまえる賢明さを象徴
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。