◆ 元の意味(古代)
鳥の翅のように開閉する扉。
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KANJI ETYMOLOGY
sen
画数
10画
成り立ち
会意
部首
戸(とだれ)
分類
常用漢字
戸と羽から成り、鳥の羽のように開閉する扉、転じて扇を示す字。
ORIGIN
『説文解字』戸部に「扇は扉なり。戸に従ひ翅の省に従ふ」とあり、戸(とびら)と翅(はね)の省略形を組み合わせた会意字で、本義は鳥の翼のように軽やかに開閉する扉、すなわち格子戸・蔀戸の類を指すと説く。許慎は鳥の翼の動きと扉の動きの類似を捉え、両者を結びつけた。白川静『字統』は、古代中国における儀礼用の翳(さしば)――長柄の先に羽根を葺いた団扇状の道具――の形象に注目し、「扇」字が当初は風を起こす道具ではなく、貴人を蔽う羽根飾りの装具を意味したと論じる。後世、空気を動かす実用具としての「うちわ」「おうぎ」へと意味が転じ、夏の風物詩、また舞踊や能楽の重要な小道具として日本文化に深く根付いた。藤堂明保『漢字源』は、語族を「セン(扇・煽・搧)」とし、いずれも「ひらひらと動かす・あおる」の音義を共有するとする。日本では平安期に折畳式の「檜扇」「蝙蝠扇」が考案され、和風意匠の象徴となった。名前に用いれば、優美に風を起こす華やぎ、開いて広がる末広の縁起、涼やかで気品ある佇まいを表す。
構成要素
戸+羽(翅の省略)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
鳥の翅のように開閉する扉。
おうぎ、うちわ、あおぐ。
末広の縁起、優美な華やぎ、涼やかな気品。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。