◆ 元の意味(古代)
露が深く降りる、密度が高く満ちている
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KANJI ETYMOLOGY
nou
画数
16画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
露の濃く滴るさま。深く豊かな密度を讃える字
ORIGIN
『説文解字』水部に「濃は露の多きなり。水に従い農声」とあり、本義は朝露がしたたるほどに濃く降りているさまである。声符「農」は耕作を意味する字で、田の作物が密に茂って実るさまを含み、これに水(氵)を加えた「濃」は、水分・色彩・気配などが密度高く満ちている状態を示す。『詩経』小雅・蓼蕭篇に「零露濃濃たり(れいろ のうのうたり)」と詠まれ、夜露が深く葉を濡らす情景を讃える。白川静『字統』はこの字を、農耕民にとって露の濃さは作物の豊熟を約束する吉兆であり、「濃」は単に密度が高いだけでなく、生命を育む豊穣の徳を讃える祝意の語であったと述べる。藤堂明保『漢字源』は同系語に「農・醲(じょう・濃い酒)」を挙げ、「内に十分なものが詰まっている」語感を共有するとする。後世、色合い・味わい・人情・気配など、さまざまな対象の「深い充実」を表す語へと拡張し、薄っぺらでない本物の質感を讃える美意識の語ともなった。日本では「濃やか」の和語が、細やかで深い情愛・心配りの意で愛用される。名前に用いるとき、この字は人情の濃やかさ、深く充実した内面、本物志向の存在感、豊かに実る人生、情の細やかな魅力を表す。
構成要素
氵(水)+ 農(密に茂る声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
露が深く降りる、密度が高く満ちている
こい、深い、密度が高い、情が細やか、味わいが深い
情の濃やかさ、深く充実した内面、本物志向の存在感、豊かな実りと魅力
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。