◆ 元の意味(古代)
衣服を水で洗いすすぐ、振り洗いして清める
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KANJI ETYMOLOGY
taku
画数
17画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
濁りを洗い清める水。心身を澄ます潔斎の字
ORIGIN
『説文解字』水部に「濯は澣(かん)なり。水に従い翟(てき)声」とあり、本義は衣服を水に浸し汚れを洗い去ることである。声符「翟」は長い尾羽を持つ雉の形で、雉が水浴びをして羽を清めるさまを連想させる音符であり、これに水(氵)を加えた「濯」は、水で物を振り洗いして輝かせる動作を表す。『楚辞』漁父辞の「滄浪之水清兮、可以濯吾纓(滄浪の水清まば、以て吾が纓を濯うべし)」は、清流に冠の紐を洗い、心身ともに潔斎する隠者の姿を描く名句として知られ、「濯」はこの一字に古代士大夫の高潔な生き方を凝縮させる。白川静『字統』は、「濯」が単なる洗濯ではなく、神事・祭祀の前に身を浄める潔斎儀礼に関わる字であり、世俗の塵を去って清明な状態に立ち返る精神的行為を含意したと述べる。藤堂明保『漢字源』は同系語に「翟・耀・擢」を挙げ、いずれも「高く抜きん出る・輝き出る」語感を共有するとし、「濯」もまた洗い清められて本来の輝きを取り戻す意を内包すると分析する。『詩経』にも「濯濯たり(光り輝くさま)」の語があり、洗われた羽の眩しさが転じて、徳の輝きの形容ともなった。名前に用いるとき、この字は心を清く保つ清廉さ、洗練された気品、世俗に染まぬ潔白の徳、磨かれて輝く品格を表す。
構成要素
氵(水)+ 翟(雉が水浴びする声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
衣服を水で洗いすすぐ、振り洗いして清める
あらう、すすぐ、洗い清める、輝くさま
心を清く保つ清廉さ、洗練された気品、世俗に染まぬ潔白の徳、磨かれて輝く品格
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。