◆ 元の意味(古代)
なめらかな石面、すずり。
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KANJI ETYMOLOGY
ken
画数
12画
成り立ち
形声
部首
いし
分類
人名用漢字
墨をする道具、すずりを表す字。
ORIGIN
「硯」は意符の「石」と音符の「見(ケン)」から成る形声文字である。許慎『説文解字』石部には「硯、石滑也」と見え、本来は表面のなめらかな石、磨かれて滑らかな石面を意味した字であった。やがてその滑らかな石面が、墨をすり下ろすに最適なものであったことから、墨をする石、すなわち「すずり」を指す語に転義していった。白川静『字統』は声符「見」をもって、よく見える・はっきり現れるの義をとり、磨きあげて文字を「現す」石、書を生み出す石としての性格を読み取る。藤堂明保『漢字源』では「ケン(見)」の系列を「平らに張って透かし見る」とし、表面を平らに磨いた石という命名感覚と「見」の声音とを結び付けて説く。文房四宝の一として、紙・筆・墨と並び、書を志す者にとって生涯の伴侶ともされ、端渓硯・歙州硯・澄泥硯などの名硯が中国・日本ともに尊ばれてきた。日本では「硯友社」など文学結社の名にも用いられ、雅趣・学問・修養の象徴ともなる。人名用漢字に含まれ、学識や静謐な気品を願う命名で稀に採られるが、いかにも書斎的で硬質な響きから、現代では数寄者向けの選字といえる。
構成要素
石+見
STROKE ORDER
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MEANINGS
なめらかな石面、すずり。
すずり。文房具。
★学問・文芸への志を込める雅字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。