◆ 元の意味(古代)
立てた石、いしぶみ。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
hi
画数
13画
成り立ち
形声
部首
いし
分類
常用漢字
事績を刻んで後世に伝える石、いしぶみ。
ORIGIN
「碑」は意符の「石」と音符の「卑(ヒ)」から成る形声文字である。許慎『説文解字』石部に「碑、豎石也」と見え、立てた石、すなわち地上に建てた直立する石を本義とする。白川静『字統』はさらに考証を進め、本来「碑」は廟の前に立てて犠牲の獣を繋ぐための石、あるいは棺を墓穴に降ろす際に綱を通すための石柱であったとし、後にその石面に故人の事績を刻みつけたことから、文字を刻んで記念する「いしぶみ」の意に転じたと解する。声符「卑」は手に酒器を捧げる形に由来し、低く控えめにする意を含むが、「碑」では音を借りるのみで意味を直接にはうけない。藤堂明保『漢字源』では「ヒ(卑)」を「ぺたりと平らに立てる」「平らに張り付ける」とし、平らに削り出した石面に文字を刻み立てる行為と整合的に説く。秦の刻石、漢の碑碣、唐の名碑から日本の万葉歌碑・忠魂碑まで、碑は時代と地を超え、記憶の媒体として人々の営みを伝えてきた。命名においては死・追悼・墓を直結的に想起させるため避けられ、人名にはほぼ用いられない。
構成要素
石+卑
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
立てた石、いしぶみ。
石碑、記念碑。
★命名忌避字。墓・追悼の連想が強く人名に不適。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。