◆ 元の意味(古代)
陶製の小鉢。
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KANJI ETYMOLOGY
wan
画数
13画
成り立ち
形声
部首
いし
分類
—
陶磁の小鉢、わん。
ORIGIN
「碗」は意符の「石」と音符の「宛(エン→ワン)」から成る形声文字で、本来は陶磁・石製の小ぶりな食器、いわゆる「わん」を指す字である。許慎『説文解字』石部には本字を収めず、後代の『玉篇』『広韻』以降に整理された字で、「鋺(金属のわん)」「椀(木製のわん)」と並び、材質によって偏を変える書き分けが行われた。白川静『字統』は声符「宛」を、家屋の中で身を屈める形に由来する字とし、「丸く曲がる」「丸くくぼむ」の義を内包すると解する。すなわち、底が丸くくぼみ、口が丸く開いた小器の形象が「碗」の字義と直結している。藤堂明保『漢字源』もまた「エン(宛)」の系列を「丸くくぼんだ形」とまとめ、椀・腕・婉などとともに「丸み」を共有する字群とする。中国陶磁史において青磁碗・白磁碗・天目茶碗は東アジア美術史の至宝となり、日本では侘茶の隆盛とともに井戸茶碗・楽茶碗が文化的象徴となった。日々の食卓を支える小器として人々の生活に最も近い字でありながら、その語感は器物に密着しているため、人名用漢字には採られておらず、命名で用いられることは稀である。
構成要素
石+宛
STROKE ORDER
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MEANINGS
陶製の小鉢。
わん、こばち。
★命名稀。器物名としての具体性が強く人名にはほぼ用いない。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。