◆ 元の意味(古代)
田地から納める穀物税。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
so
画数
10画
成り立ち
形声
部首
のぎへん
分類
常用漢字
穀物を積み上げて納める税、土地を借りる対価としての貢納を表す字。
ORIGIN
「租」は形声文字であり、意符の「禾」と音符の「且」から成る。『説文解字』禾部には「租、田賦也。从禾、且聲」と記され、田の収穫から課される賦税を本義とする。許慎は古代の田租制度を踏まえ、穀物による税納の意を字義として定立した。白川静『字統』は、「且」を肉や物を積み重ねる俎の象形とし、禾を積みて貢ぐ姿から「みつぎ」の意が生じたと説く。白川はさらに、租が祖(祭祀の祖霊)と同源の「且」を共有することに着目し、農産物を祖霊に捧げる祭祀的起源から国家への貢租へと制度化された歴史を読み解く。藤堂明保『漢字源』は「且」を「重ねる・積む」と注し、「租」を「収穫した穀物を積み重ねて納める税」と定義する。藤堂は唐代の租庸調制度を例に挙げ、租が田地に対する穀物税、庸が労役、調が地方産物税であることを明示する。後に土地や家屋を借りる対価(租借・賃租)の意も派生した。日本でも律令制下で租税の中核をなしたが、命名には経済的・財政的色合いが強く稀用である。
構成要素
禾+且
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
田地から納める穀物税。
税。借りる対価。
★稀用の字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。