◆ 元の意味(古代)
穀物が成熟する。
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KANJI ETYMOLOGY
minoru
画数
13画
成り立ち
形声
部首
のぎへん
分類
人名用漢字
禾穀がたわわに実る豊穣の象、転じて一年の収穫すなわち年を表す字。
ORIGIN
「稔」は形声文字であり、意符の「禾」と音符の「念」から成る。『説文解字』禾部には「稔、穀孰也。从禾、念聲」と記され、穀物が完全に成熟することを本義とする。許慎は禾の成熟を生命の充溢と捉え、農耕社会における最重要事象として字義に刻んだ。白川静『字統』は、「念」を「思いを心に深く留める」意とし、長き月日の労苦と祈念を経て禾が実る情景から「みのる」の意が成立したと説く。白川は古代において一年の単位が穀物の一回の成熟周期によって計られたため、「稔」が「年」と通用する用例(豊稔・凶稔)に発展した経緯を詳述し、農事と暦の不可分な関係を強調する。藤堂明保『漢字源』は「念」を「ねっとりと長く心にとどめる」の意と注し、「稔」を「禾が長い時間をかけて十分に実ること、また一年の作」と定義する。藤堂は『春秋左氏伝』の「五稔」(五年)の用例を挙げ、年次単位としての用法の古さを示す。日本では「みのる」の訓を持ち、稲作文化の象徴として男子名に古来好まれてきた。実りある人生、思慮深く成熟する人格を願う命名字として代表格である。
構成要素
禾+念
STROKE ORDER
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MEANINGS
穀物が成熟する。
みのる。とし。
★深く思慮し豊かな実りをもたらす人。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。