◆ 元の意味(古代)
鬲で米を煮て湯気の立つかゆ。
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KANJI ETYMOLOGY
kayu
画数
12画
成り立ち
会意
部首
こめ
分類
—
米を煮て柔らかく仕立てた食。慈しみと滋養を象徴する字。
ORIGIN
粥は「鬲(れき、三足の煮炊き具)」と「米」と、両側に立ちのぼる湯気を表す「弓」状の線から成る会意文字である。許慎『説文解字』巻三下の鬻部には「鬻、䭈也。从鬲米聲」と記され、本来「鬻」が正字であり、「粥」はその省略形として用いられた。鬲の中で米を炊いて湯気がもうもうと立ちのぼる様を象り、すなわち「かゆ」を意味する。白川静『字統』では、鬲は古代の祭祀において犠牲を煮るための聖器であり、そこに米を炊くことは祖霊への供饋を示すと解する。やわらかく煮た米は病者・幼児・老人にも与えられる柔らかな食であり、人を養い慈しむ意が込められた。藤堂明保『漢字源』は「ジク・イク」の音は柔らかく粘る意の語族に属し、「鬻」「育」「蓄」と同系で、養い育てる根源的意味を持つと述べる。後に「ひさぐ(売る)」の意も派生したが、これは米を売り渡す行為からの転義である。粥は質素にして滋味深く、温かなもてなしと健やかな生命の象徴として、古来より親しまれてきた字である。
構成要素
米+弓+弓
STROKE ORDER
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MEANINGS
鬲で米を煮て湯気の立つかゆ。
かゆ。やわらかく煮た米。転じて、ひさぐ(売る)。
★人を養い慈しむ柔らかさを宿す字。命名にはほぼ用いない。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。