◆ 元の意味(古代)
肩から手首までの身体部位。
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KANJI ETYMOLOGY
wan
画数
12画
成り立ち
形声
部首
にくづき
分類
常用漢字
肉づきに宛を添え、肩から手首までの腕を表す字。
ORIGIN
「腕」は肉月(にくづき)を意符、「宛」を音符とする形声文字である。許慎の『説文解字』肉部には「腕、手腕也。从肉、宛聲」と記され、手の腕すなわち肩から手首までの部位を指すと明記される。許慎は腕を身体の動作の中心と捉え、肉に属する器官として位置づけた。白川静『字統』は、「宛」が屋根の下で身を屈めてしなやかに曲がる姿を象るとし、関節をもち自在に屈伸する身体部位の名として「腕」が成立したと説く。白川は腕が労働・武芸・技芸を担う部位であり、古来「腕に覚えあり」と称されたように、人の能力そのものの象徴となったと述べる。藤堂明保『漢字源』は、宛声に「ワン」と曲がる意があり、屈曲自在な手の部位を指して腕字が形成されたと分析する。藤堂は腕力・腕章・敏腕など、現代語に至るまで腕字が技量や力量の比喩として用いられる経緯を示す。三書はいずれも、腕が単なる身体部位を超え、人の働きと技を体現する語であることを認めるが、白川が屈伸の柔軟性に重きを置くのに対し、藤堂は曲線美と機能美の両面を強調する点に差異がある。命名における直接の使用は稀であるが、人名漢字としての風格を備えた字である。
構成要素
月(肉)+宛
STROKE ORDER
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MEANINGS
肩から手首までの身体部位。
うで。技量。腕前。
★技量と力量に恵まれ、自らの腕で道を切り拓く人を願う。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。