◆ 元の意味(古代)
臓器や組織を覆う薄い膜。
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KANJI ETYMOLOGY
maku
画数
14画
成り立ち
形声
部首
にくづき
分類
常用漢字
肉づきに莫を添え、薄く広がる「まく」を表す字。
ORIGIN
「膜」は肉月を意符、「莫(ぼ)」を音符とする形声文字である。許慎『説文解字』肉部には「膜」字は明確には立てられず、後の字書に「膜、肉間膜也」と注され、肉と肉のあいだを覆う薄い組織を指すとされる。許慎の系統に立つ後代の字書で膜が独立した字として整理されたことが知られる。白川静『字統』は、莫が日が草むらに沈み暗くなる形を象り、覆い隠す意をもつことから、薄く広く臓器や組織を覆う膜にふさわしい音符として用いられたと説く。白川は膜が古代医学において臓腑を区分けする重要組織として認識され、解剖学的観察の発展とともに字義が精密化したと述べる。藤堂明保『漢字源』は、莫声に「バク・マク」と表面を覆う意があり、肉部と結びついて薄く広がる組織を表す字として膜が成立したと分析する。藤堂は鼓膜・粘膜・横隔膜など、現代医学用語の主要構成要素として膜字が広く活用されていることを指摘する。三書はいずれも膜が物の境界を画し保護する機能を担う字であることに一致する。命名忌避字であり、医学語以外で人名に使われることはない。
構成要素
月(肉)+莫
STROKE ORDER
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MEANINGS
臓器や組織を覆う薄い膜。
まく。薄く広がるもの。境界。
★命名忌避字。医学語のため人名には用いない。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。