◆ 元の意味(古代)
茶の木、その葉から作る飲み物。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
cha/sa
画数
9画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
常用漢字
和敬清寂の茶の湯。日本文化を象徴する深く穏やかな字。
ORIGIN
「茶」は艸(くさかんむり)と余(ト→チャ)から成る形声文字である。『説文解字』には茶の字はなく「荼(ト)」として「苦菜也」と記されるのみであった。許慎の時代、茶葉を煮出して飲む文化はまだ確立されておらず、苦味の野草「荼」と区別がついていなかったのである。陸羽『茶経』(八世紀唐代)に至って「荼」の一画を省いた専用字「茶」が制定され、以後飲料としてのチャを指す字として独立した。白川静『字統』は、余が小屋・農具に由来する声符であり、「ゆとり・くつろぎ」の語感を持つと論じ、茶はまさに人に余裕とくつろぎを与える嗜好飲料の本質を字形に宿していると述べる。藤堂明保『漢字源』では、荼から茶への分化を漢字史上の重要な事例として詳述し、唐代の喫茶文化の隆盛が新字を生んだことを指摘する。日本では栄西『喫茶養生記』を経て、千利休によって「侘び茶」として大成され、和敬清寂の精神性を帯びた東洋文化の精華となった。命名では穏やかさ・落ち着き・教養・日本的美意識の象徴として、特に女性名・茶人名に好まれる雅字である。
構成要素
艸(草)+余(声符)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
茶の木、その葉から作る飲み物。
ちゃ、茶の湯、茶色。
★和敬清寂の茶の湯のごとく、穏やかで教養と落ち着きを備えた人に。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。