◆ 元の意味(古代)
金属光沢、刻み記すこと。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
roku
画数
16画
成り立ち
形声
部首
かねへん
分類
人名用漢字
「録」の旧字体。
ORIGIN
「錄」は「録」の正字にして旧字体。『説文解字』金部に「錄、金色也」とあり、本来は青銅の金属光沢、すなわち緑がかった金色を指す字であったと許慎は記す。字は形声にして、義符の「金」と声符の「彔」より成る。「彔」は釣瓶を以て井より水を汲み上げる象、もしくは木を刻んで模様を彫る象とされ、白川静『字統』は後者の説を採り、「彔」に「刻みつける」の原義を見いだす。ゆえに「錄」とは金属面に文字を刻み記す行為を意味するに至り、後に転じて広く「書きしるす」「書物として残す」の意となった。藤堂明保『漢字源』は「録・剥・緑」を同声符の語族とし、「表面を一枚一枚剥ぎ取る・刻む」という共通の核義を抽出している。漢代以降、官職に「記録」「実録」の語が生じ、史書編纂の重要語彙として定着した。命名において錄字は、誠実に事実を記し残す者、知の蓄積を尊ぶ学究の徒の象徴として用いられ、旧字体ゆえの古雅なる風格を備える。記憶と記録に長け、後世に名を遺す人物への期待を託す字である。
構成要素
金(義符)+彔(声符・刻む意)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
金属光沢、刻み記すこと。
記録する。書きとどめる。
★誠実に記し残す姿勢と、後世に名を遺す学究の風格。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。