名前に使える漢字・使えない漢字
|戸籍法と人名用漢字のルール
子の名に使えるのは「常用漢字+人名用漢字+ひらがな・カタカナ」。 それ以外の表外漢字は戸籍に登録できません。 法務省「子の名に使える漢字」と文化庁 常用漢字表をもとに、ルールと調べ方を整理します。
戸籍法のルール|名前に使えるのはどの漢字か
日本では、子の名に用いることができる文字が戸籍法によって定められています。 具体的には、次の範囲の文字が使えます。
- ① 常用漢字:文化庁の「常用漢字表」に掲げられた漢字(2,139字)。
- ② 人名用漢字:戸籍法施行規則 別表第二に掲げられた、子の名に使える漢字(865字)。
- ③ ひらがな・カタカナ:かな(変体仮名を除く)、長音符(ー)、踊り字(々・ゝ など)の一部。
これら ①〜③ に含まれない漢字、いわゆる「表外漢字」は、原則として子の名には使えません。 旧字体・異体字・常用漢字表外の難読字などがこれに当たることがあり、 出生届の段階で受理されない場合があります。 なお、人名用漢字は社会の要望をふまえて見直され、字数は改定により変わります。
当サイト収録字での内訳(参考)
本サイトの漢字辞典に収録している3,015字のうち、 戸籍法上で名前に使える字(常用漢字+人名用漢字)は2,941字 (常用2,135字・人名用806字)です。そのほか、明確に表外と分類済みの字が74字あります。残りは字源・読み解説を目的に収録した字で、名前への可否は各字のページで確認できます。
※ 公的な総数(2,139字/865字)は 文化庁・法務省の確定値です。当サイト収録字数は辞典の収録範囲であり、両者は一致しません。
名前に使えない漢字の調べ方
1. 法務省・文化庁の公式一覧で確認する
もっとも確実なのは一次情報です。法務省「子の名に使える漢字」(人名用漢字の一覧)と、 文化庁「常用漢字表」を確認し、候補の字がどちらかに含まれているかを見ます。 どちらにも見当たらない字は、表外漢字である可能性が高いと考えられます。
当サイトでは公式リストに基づく人名用漢字 一覧(検索可)を掲載しています。候補の字を直接検索して可否を確認できます。
2. 市区町村の戸籍窓口に問い合わせる
旧字体・異体字は判断が難しいことがあります。 出生届の提出前に、お住まいの市区町村の戸籍窓口で「この字は使えますか」と確認すると安心です。 受理の可否は最終的に窓口の審査によります。
「使わない方がいい」と言われることがある漢字の例
ここから先は法的なルールではなく、価値観の話です。 法的に名前へ使える字であっても、字義の印象や読み違いのしやすさから 「使わない方がいい」と言われることがある——という見方を、中立的に紹介します。 これは一部にそうした受け止めがあるというだけで、 良し悪しを決めつけるものではありません。
ひしゃく・容量の単位を表す字。当て字の止め字(〜と)として近年人気だが、本来の字義と読みの間にギャップがあるとして、読み違いを心配する声が一部にある。
「くるしい」という字義から、ネガティブな印象を避けたいと考える人がいる。
やまいを表す字義のため、名付けでは敬遠されやすいとされる。
死を直接表す字。多くの場面で名付けには選ばれにくい。
「わるい」という字義から、第一印象を気にする人がいる。
字義・字面の強さから、好みが分かれることがある。
大切な前提:ここに挙げた字を「使ってはいけない」という意味ではありません。 字義の受け止め方は人や時代によって異なり、止め字としての響きを大切にする家庭もあります。 法的に使える字である限り、どの字を選ぶかは最終的にはご家庭の自由です。 気になる場合は、字の本来の意味と、名前全体の読み・響き・画数のバランスを 総合的に見て判断するのが一般的とされています。
候補の漢字が決まったら、姓との画数の調和(姓名判断)や、部首・字源からの発見も試してみましょう。
よくある質問
名前に使える漢字は何種類ありますか?
子の名に使えるのは「常用漢字」と「人名用漢字」、そしてひらがな・カタカナ・長音符などです。常用漢字は文化庁の常用漢字表で2,139字、人名用漢字は法務省「子の名に使える漢字」で865字とされています(時期により改定されます)。これらに含まれない表外漢字は、原則として名前には使えません。
人名用漢字とは何ですか?
人名用漢字とは、常用漢字には含まれないものの、子の名に用いることが特別に認められている漢字です。戸籍法施行規則 別表第二に一覧が定められ、法務省が告示しています。常用漢字とあわせて、これらが「名前に使える漢字」の範囲になります。
表外漢字は名前に使えませんか?
常用漢字・人名用漢字のいずれにも含まれない漢字(表外漢字)は、原則として子の名には使えず、出生届が受理されないことがあります。使えるかどうか不確かな字は、出生届の提出前に市区町村の戸籍窓口や法務省の一覧で確認するのが確実です。
いわゆるキラキラネームに使えない漢字はありますか?
戸籍法のルールは字(漢字)の範囲を定めるもので、読み方の奇抜さそのものを直接禁止してきたわけではありませんでした。一方で2025年の戸籍法改正により、戸籍へ氏名の「読み仮名(フリガナ)」が記載されるようになり、字の意味から大きくかけ離れた読みなどは認められない場合があります。最新の取り扱いは市区町村の戸籍窓口でご確認ください。
「使わない方がいい」とされる漢字は法的に使えないのですか?
いいえ。「使わない方がいい」と言われる字の多くは、字義の印象や読み違いを心配する人がいるという価値観の話であり、法的に使えるかどうかとは別の問題です。法的に使える字であれば、最終的にどう選ぶかはご家庭の自由です。