◆ 元の意味(古代)
一手に二束の稲を握る、併せ持つ
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KANJI ETYMOLOGY
ken
画数
10画
成り立ち
会意
部首
八(はちがしら)
分類
常用漢字
「兼」は一手で二束の稲を握る形を象り、二つを兼ね備える意を表す。
ORIGIN
説文解字に「兼は併ぶなり。又に二禾を持つに従う。秉持つ一禾、兼持つ二禾」とあり、一禾を持つ「秉」に対し、二束の稲(禾)を一手に握る形が「兼」とされる。藤堂明保『漢字源』は、複数のものを同時に手中に収める意から「かねる・あわせる」の意が生じたと説く。白川静『字統』は、収穫の象徴として二禾を併せ持つ姿を描き、豊穣と兼備の象徴であったとする。諸橋轍次『大漢和辞典』は「兼備」「兼任」「兼愛」など、二つ以上の性質や役職を併せ持つ意で広く用いられたとする。落合淳思は、金文期に成立した会意字で、農耕社会における収穫の豊かさが「兼ねる」概念へ抽象化されたと指摘する。日本でも「文武兼備」「兼好法師」など、複数の徳や才を併せ持つ人物の理想像を象徴する字として尊ばれる。
構成要素
又(手)+二つの禾(稲)
STROKE ORDER
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MEANINGS
一手に二束の稲を握る、併せ持つ
かねる、あわせ持つ、兼任
複数の才と徳を併せ持つ豊かな人へ
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。