◆ 元の意味(古代)
簪を挿した成人男子。一人前の男。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
fu
画数
4画
成り立ち
会意
部首
大(だい)
分類
常用漢字
成人男子が髪に簪(かんざし)を挿した姿を描いた会意字。一人前の男児を象徴する。
ORIGIN
『説文解字』に「夫は丈夫なり、大に従ひ一を以て簪(しん)を象る。周制、八寸を尺と為し、十尺を丈と為す。人の長は八尺なり、故に丈夫と曰ふ」とあり、大(人の正面形)の頭部に一を加えて簪(かんざし)を表し、成人男子(丈夫=じょうふ)を意味する会意字とする。『字統』では、古代中国の冠礼(成人式)において男子は髪を結い簪を挿したことから、夫は「成年に達した男子」の象を写した字であると説く。『漢字源』もまた、大に簪を加えて成人男子を示す会意字とし、転じて「夫(おっと)」「労役する成年男子」の意となったとする。日本では男児名に古くから用いられ、「夫」を末字とする名(〜夫=〜お)は明治以降昭和中期まで男児名の主流を占めた。
構成要素
大+一(簪を表す)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
簪を挿した成人男子。一人前の男。
おっと。成人男子。労役者。それ(指示語)。
★男児名末字の代表「〜夫(〜お)」。一人前の男・誠実・働き手を象徴し、昭和期に大流行した。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。