◆ 元の意味(古代)
嬰児が通う乳房の穴、通じる
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KANJI ETYMOLOGY
kou
画数
4画
成り立ち
指事
部首
子(こ)
分類
常用漢字
子と乳房をかたどる、はなはだ深く通じる聖なる字
ORIGIN
『說文解字』乙部に「孔は通なり。乙に从ひ子に从ふ。乙、請子の候鳥なり。乙至れば子を得る、嘉美の事なり。古人の名嘉に字子孔なる、其れ此れに取らんか」とあり、子と乙の組み合わせから成る会意字、また指事字とも解される。乙(つばめ)が来る季節に子授けの祈願がかない、子を得るのは喜ばしいとする古代信仰に基づく字源説である。白川静『字統』は別解を示し、「孔」は子(嬰児)と乳房の象形「乚」を合わせ、母の乳房に通じる乳孔を表した字とする。すなわち嬰児が乳を飲む際に通る穴の意で、ここから「あな」「とおる」「はなはだ」の意が生じたと説く。藤堂明保『漢字源』は「コウ」という音が「空」「腔」と同系で、中が空洞になっていて通り抜けるさまを表すとし、「孔」は穴、隙間、また「はなはだ深く通る」の意を持つとする。古典では「孔徳(きわめて大いなる徳)」「孔武(はなはだ勇猛)」のように、程度の極まりを表す副詞的用法が多い。また儒教の祖、孔丘(孔子)の姓として広く知られ、聖人の象徴ともなった字である。『詩経』には「亦孔之嘉(亦た孔だ之嘉し)」など、賛美の語として頻出し、深く尊い意味合いを担う。わずか四画の中に、生命の通路、知の深奥、徳の極致が込められた、簡素にして崇高な字である。
構成要素
子(嬰児) + 乚(乳房または燕の形)
STROKE ORDER
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MEANINGS
嬰児が通う乳房の穴、通じる
あな、すきま、はなはだ、深く通じる
聡明にして徳深く、道理を究め通す人格
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。