◆ 元の意味(古代)
硬い殻を持つ虫、転じて強い
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KANJI ETYMOLOGY
kyo
画数
11画
成り立ち
形声
部首
弓(ゆみ)
分類
常用漢字
硬い殻を持つ虫のような、芯ある強さ。
ORIGIN
『説文解字』に「強は蚚なり、虫に从ひ弘聲」とあり、本来は米につく硬い殻を持つ虫(コクゾウムシの類)を指す字であった。虫を意符、弘を音符とする形声字として成立し、後に弘の部分が変形して現在の字形となった。白川静『字統』は、弘が弓の張りを広く強くする意を持ち、これに虫を加えて「殻が硬く強い虫」を表したものとし、後にその「硬く強い」性質が転じて一般的な強さを意味するようになったと説く。藤堂明保『漢字源』は、弘の音「コウ・キョウ」が「鞏(かたい)」「拘(しっかり)」と通じ、内に芯を持ち外圧に屈しない硬さを共通の語感とすると指摘する。すなわち強の本来の強さとは、外見の威圧的な剛強さではなく、虫の殻のように身を護り内なる芯を保つ、防御的・本質的な強靭さなのである。弓偏に再構成された字形は、弓を強く張り絞る力動性をも含意し、攻守両面の強さを兼ね備える字となった。日本においては「強さ」「強い意志」「強健」といった肯定的な徳目を表し、武家から学問・芸道に至るまで広く尊ばれた。名前に用いる場合、芯の通った意志の強さ、困難に屈しない忍耐、心身の健やかな強健さといった、内面的な強さを表現する字として男子名に多用される。「しいる」の訓には押しつけがましさもあるため、用法には注意が必要である。
構成要素
弓(意符)+弘の変形+虫(音符部に虫を含む)
STROKE ORDER
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MEANINGS
硬い殻を持つ虫、転じて強い
つよい、力がある、しいる
芯ある強さ・健やかな意志・不屈
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。