◆ 元の意味(古代)
心を真実にしてつつしむ
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KANJI ETYMOLOGY
shin
画数
13画
成り立ち
形声
部首
心(こころ)
分類
常用漢字
真心を据え、軽挙を戒める、儒教の根本徳目の字
ORIGIN
「慎」は旧字「愼」の新字体であり、『説文解字』巻十下に「愼は謹なり、心に从ひ眞の聲」と説かれる、心を意符、眞(真)を声符とする形声字である。声符「眞」は、白川静『字統』によれば顛(倒れた死者)と匙を組み合わせた字で、不慮の死者の霊を匙で鎮め、真実なる存在へ転化させる呪儀に由来し、「真実・充実・隙なし」の語感を持つ。許慎はその意符と声符の働きを総合し、本義を「謹(つつしむ)」とした。すなわち心を真実なるもので満たし、虚飾や軽率を排して事に向かう態度を「慎」と表したのである。藤堂明保『漢字源』は眞の音系に「ぴたりと充ちる・隙間がない」の語感を認め、心に隙間なく注意を行き届かせる意から「つつしむ」の義を導く。古典における重要度は群を抜き、『書経』太甲「身を慎みて思へ」、『詩経』大雅「爾の威儀を敬慎せよ」、『論語』学而「言を慎み行いを敏にす」、『中庸』「君子は其の睹ざる所を戒慎す、其の聞かざる所を恐懼す」、特に「慎獨(独りを慎む)」は儒学修養の極意とされた。日本でも武家家訓・寺子屋教訓に頻出し、藩士の名乗りや僧名にも多く採られた。名に用いれば、思慮深く誠実、軽挙妄動を戒め真心をもって事に当たる、東洋的徳の理想を象徴する。
構成要素
心(こころ)+眞→真(声符・真実・充実)
STROKE ORDER
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MEANINGS
心を真実にしてつつしむ
つつしむ、用心する、まじめである
誠実・思慮深さ・真心の徳
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。