◆ 元の意味(古代)
手で塵や邪を払い除く。
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KANJI ETYMOLOGY
futsu
画数
5画
成り立ち
形声
部首
扌(てへん)
分類
常用漢字
旧字「拂」の俗字。手で塵や邪を払い除く清浄の動作を示す。
ORIGIN
『説文解字』手部に「拂は過撃なり。手に従ひ弗の聲」とあり、手(扌)を意符、弗(フツ)を声符とする形声字で、本義は手や布で軽く撫でて塵を払い除くこと、また勢いをもって振り払うことと説く。声符「弗」は二本の縄をねじって絡みを解こうとする形を示し、「もつれを除く・否定する」の音義を担う。これに手偏が加わって、手で物を退け払う動作が明示される。白川静『字統』は、「弗」が祓除の儀礼における呪具に由来する可能性を指摘し、「拂」が単なる物理的清掃を超えて、邪気・穢れを祓い清める呪儀的動作をも含意したと論じる。藤堂明保『漢字源』は、語族として「弗・拂・佛・沸」を「ぱっと外へはじき飛ばす」音義で結び、いずれも内から外への払拭・否定の動作を共有するとする。日本では戦後の当用漢字制定により、扌(手)と「ム」(簡略記号)から成る俗字「払」が常用字体として採用された。「払う」は塵を払う・代金を払う・注意を払うなど、清掃・支払・配慮の三系統に展開する。名前に用いられることは稀だが、邪を祓い清める潔さ、義理を果たす誠実さを象徴できる字である。
構成要素
扌(意符)+ム(弗の省略形)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
手で塵や邪を払い除く。
はらう、のぞく、しはらう。
邪を祓う潔さ、義理を果たす誠実さ。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。