◆ 元の意味(古代)
夕方の潮、夕しお
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KANJI ETYMOLOGY
seki
画数
6画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
人名用漢字
水と夕を合わせ、夕方に満ちる潮を表す形声字。
ORIGIN
『説文解字』には汐の字は本来見えず、後出の字書『玉篇』『広韻』に「汐、夕潮也」と立項され、夕方に寄せる潮の意とされる。許慎の体系外の俗字として南北朝以降に整理されたが、白川静『字統』は、汐は水を意符、夕を音符兼意符とする形声会意の構造をもち、「朝の潮を潮(チョウ)、夕の潮を汐(セキ)」と区別する古代中国沿海部の語彙を反映すると述べる。藤堂明保『漢字源』も、潮汐の二字は本来時刻による潮位差を示す対の語であり、汐は日没とともに静かに満ちる潮の柔らかな響きを担うとする。古代の暦法や航海術において、汐の時刻を見極めることは漁撈・運搬の根幹であり、汐は人と海との生活的結びつきを示す字でもあった。日本では『万葉集』以来「ゆふしほ」「しほ」と訓じられ、夕暮れの渚に寄せる波音は和歌の重要な情趣となった。汐は人名用漢字に編入されてからは女性名を中心に人気を集め、「汐里」「汐音」など海と夕景を結ぶ字として用いられる。清浄で澄んだ響き、潮の干満が示す生命のリズム、変化を恐れず受け入れる柔らかさを象徴し、現代では男女ともに用いられる中性的で詩情豊かな名づけ字である。
構成要素
氵(水)+夕(音符兼意符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
夕方の潮、夕しお
しお・夕しお・海の干満
★海・夕景・清浄・詩情・柔らかさを象徴。中性的で人気の高い字。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。