◆ 元の意味(古代)
水と土が密着して粘る状態、川の名
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KANJI ETYMOLOGY
dei
画数
8画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
水と土が交わり生まれる豊穣の母なる泥、命を育む大地の象徴
ORIGIN
『説文解字』水部に「泥は水なり、北地郁郅の北蠻中より出ず」とあり、本来は中国西北の郁郅県に発する川の固有名詞であったとされる。後に水と土が混ざった状態を広く指す通用字となった。形声構造は意符「氵(水)」と声符「尼」からなる。「尼」は人と人がぴたりと寄り添う形の象形で、密着して離れないことを意味する。これに水が加わると、水と土が密着して粘り、容易に離れない状態、すなわち「どろ」の意が形成された。白川静『字統』は、「尼」を伏せた死体に人が寄り添う祭祀形と解しつつ、「泥」については水土の和合する原初の物質、生命の発生する母胎として宗教的に重要視されたと説く。藤堂明保『漢字源』は、「尼」「泥」「昵」を同系語とし、共通義を「べたりとくっついて離れない」とまとめる。古典では『荘子』に「泥中の亀」が登場し、富貴に縛られず自由に生きる象徴とされた。仏教では「拘泥」「泥む(なずむ)」の語が生まれ、執着の意味も帯びる。一方で『詩経』『楚辞』では泥は田を肥やす豊穣の素であり、稲作文化の根幹をなす。日本でも蓮は泥より出でて泥に染まらず、清浄を象徴する花として尊ばれた。「泥」は汚れの象徴と同時に、命を育む豊穣の母胎でもあるという深い両義性を持つ字である。
構成要素
氵(水)+尼(密着して離れない)
STROKE ORDER
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MEANINGS
水と土が密着して粘る状態、川の名
どろ、ぬかるみ、こだわる、なずむ
★困難に屈しない粘り強さ、大地に根ざした実直さ、人を育む包容力
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。