◆ 元の意味(古代)
水が勢いよく貫き通る急流、水の穿った穴
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KANJI ETYMOLOGY
dou
画数
9画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
深く貫き通す眼差し、本質を見抜く洞察と神秘の窟を示す字
ORIGIN
『説文解字』水部に「洞は疾流なり」と記され、許慎は本字を、激しく速く流れる急流と定義した。形声構造は意符「氵(水)」と声符「同」からなる。「同」は筒のような中空の容器の象形で、内側が空洞であることを核義とする。これに水が加わると、水が中空の場所を勢いよく貫き通る、あるいは水が穿った空洞そのものを指す意へと展開した。すなわち「洞」には、急流・洞窟・貫通という三つの相互に連関する義が古来併存する。白川静『字統』は、「同」を共有・共通の意とともに「中が通った筒」の象形とし、洞には水流が穴を貫いて通る原始的イメージを認める。藤堂明保『漢字源』は、「同」「洞」「筒」「桶」を同系語族とし、共通義を「中が空ろで貫通している」と整理した。古典では『荘子』に「洞達」の語が現れ、心が滞りなく通り、宇宙の真理を見通す境地を示す。仏教典籍にも「洞見」「洞徹」など頻出し、煩悩の隔たりを破って真如を見抜く智慧を表す。さらに道教では「洞天福地」と称し、神仙の住む霊妙な洞窟を聖地とした。日本でも修験道や密教において、洞窟は籠もりて宇宙と一体化する聖空間とされた。現代日本語では「洞察」「洞窟」「空洞」と多義に用いられ、見通す智と神秘的深淵の双方を担う重要字となっている。
構成要素
氵(水)+同(中空・貫き通る)
STROKE ORDER
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MEANINGS
水が勢いよく貫き通る急流、水の穿った穴
ほら穴、空洞、見抜く、つらぬく
★物事の本質を見抜く深い洞察力、神秘的な奥行き、貫き通す精神力
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。