◆ 元の意味(古代)
竹で作った中空のつつ、笛。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
tou
画数
12画
成り立ち
形声
部首
たけかんむり
分類
常用漢字
竹で作るつつ、空洞を通すまっすぐな器の字。
ORIGIN
『説文解字』竹部に「筒は通簫なり。竹に从ひ同声」とあり、許慎は本字を「同」を声符とし竹を意符とする形声字と説く。通簫とは穴を貫いて吹く笛の類で、内部を空洞にして音や物を通す竹製の管を指す。白川静『字統』は、声符「同」が「筒形に通じ抜ける器」を意味する点に注目し、筒は竹で作った中空の管であり、その音「トウ」は「通」「洞」と同根で、内側が貫通している状態を共通して示す音象徴を持つと考証する。白川はまた、古代の竹筒が水を運び、書を納め、矢を入れ、楽を奏でる多用な器具であった点を述べ、生活と祭祀の双方に深く関わる道具として尊重されたことを指摘する。藤堂明保『漢字源』は、「同」を「上下の口が通じる」象形とし、それに竹を加えて「節を抜いて中を通した竹の筒」を示すと解する。藤堂はさらに、後世「水筒」「茶筒」「封筒」のように、形状が筒状である器物全般に意味を拡張した過程を詳述し、また竹は中空・直立・節を持つことから、清廉・剛直の象徴とされ、人格修養の比喩にも用いられたと論じる。三説を総合すれば、本字は竹の中空をそのまま器とした素朴な道具から、まっすぐ通す形象と清廉の精神を象徴する字へと展開した、簡潔にして奥深い字である。
構成要素
竹+同
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
竹で作った中空のつつ、笛。
つつ。中空の管状の器。竹筒、水筒、封筒。
★まっすぐで清らかな心、節度を持ち道を通す素直さを願う字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。