◆ 元の意味(古代)
本流から分かれて流れる支流
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KANJI ETYMOLOGY
ha
画数
9画
成り立ち
会意兼形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
本流から分かれて流れる支流を表す字
ORIGIN
『説文解字』水部に「派は別水なり。水に従い𠂢に従う。𠂢は反永なり」とあり、本義は「本流から分岐した支流」である。注目すべきは、声符にあたる「𠂢(ハ)」が「永」の字を反転させた形である点で、許慎は「永(ながく流れる本流)」を反対向きに描いて「分かれ流れ」を表したと解する。すなわち、永が一本の長い水脈を象るのに対し、𠂢は枝分かれした水脈の象形であり、両者は意味的にも字形的にも対応関係をなす。これに「氵」を加えた「派」は、その分岐の事実をさらに明示する形声兼会意の構造をもつ。白川静『字統』は、𠂢を分岐する水脈の象形と認め、派を「本流から分かれた水流」とした上で、ここから「分派」「流派」「派系」など、組織や思想が源流から分かれ出た系統を指す抽象義へ発展したと説く。藤堂明保『漢字源』は、声符の核義を「八のように左右に分かれる」とし、派の意味発展を体系的に整理している。古代の用例では、長江・黄河の支流を派と呼び、後に学問・芸術・宗教の分流を表す語として「学派」「宗派」「流派」が定着した。さらに「人を派遣する」のように、ある中心から人や物を分かち送り出す動詞義にも拡張した。日本人名としては「独自の系譜を切り開く人」「主流から離れて自らの道をゆく人」を象徴する一字として用いられる。
構成要素
氵(水)+𠂢(永の反字、分かれ流れ)
STROKE ORDER
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MEANINGS
本流から分かれて流れる支流
わかれる、分派、流派、派遣する
★独自の流れを生み、自らの系譜を築く人
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。