◆ 元の意味(古代)
豊かに勢いよく流れる水。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kon
画数
11画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
豊かに湧き出る水が一つに溶け合い、新たな調和を生む流れ。
ORIGIN
「混」は氵(水)と「昆」を組み合わせた形声文字である。許慎『說文解字』水部に「混は豐流なり、水に从ひ昆の聲」とあり、本義は豊かに勢いよく流れる水、こんこんと湧き出る大流を意味した。「昆」は「日+比」で、人が並び立つさまから「同じ・群れる・多い」の意を持つ。白川静『字統』は「昆」を多くの人が並ぶ象とし、それに水が加わることで「多くの流れが一つに合流する」イメージが生じると説く。藤堂明保『漢字源』は「昆」の音「コン」が「丸く合わさる」「まとまる」の語族に属し、複数の要素が一つに溶け合う作用を示すと述べる。『書経』『荘子』では「混沌(こんとん)」として、天地未分の根源的渾然一体の状態を表す重要語となった。これは単なる無秩序ではなく、すべての可能性を内包する豊かな源初の象徴である。後世「混合」「混和」「混淆」など、異なるものが一つになる意で広く用いられた。日本でも漢籍の教養とともに受容され、現代では「混雑」「混乱」など否定的含意もあるが、本来は豊かに流れ合わさる肯定的な水の働きを示す字である。名づけでは、多様性を受け入れる包容力、豊かに溢れる才能、調和を生む人柄を願う意で用いられる。
構成要素
氵(水)+昆(音符・群れ集まる意)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
豊かに勢いよく流れる水。
まじる、まぜる、入り交じる。混沌・混合のように複数が一つになる。
★多様性を受け入れる包容力。豊かに溢れる才能と調和を生む人柄を願う。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。