◆ 元の意味(古代)
湯気で人を癒し温める、ほどよくあたたかい。
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KANJI ETYMOLOGY
on
画数
13画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
人名用漢字
「温」の旧字。皿に湯を満たして人を癒す象から、慈愛と穏やかさを表す字。
ORIGIN
「溫」は新字「温」の旧字体で、形声兼会意文字である。『説文解字』水部に「溫、水。出犍為涪、南入黔水。从水、㬉聲」とあり、本来は四川地方を流れる川の固有名であった。しかし音符「㬉(オン)」は、囚(人を囲んだ形)の上に皿を置いた構造で、「皿の湯気で人を温める」象を持ち、ここから「あたたかい」の語義が派生した。白川静『字統』は、㬉を「捕虜や病人を入浴させ慰撫する儀礼」の象形と解し、溫を「人を癒し穏やかに包む水の徳」を表す字と説く。藤堂明保『漢字源』では、溫の語感を「オンオンと柔らかく包む」擬態語とし、寒の対概念として「ほどよい温度の安らぎ」を意味するとする。儒家の経典『論語』には「子温而厲(子は温にして厲し)」とあり、孔子の人柄を表す筆頭の徳として「温」が挙げられる。すなわち温は単なる物理的温度ではなく、他者を包み込む人格的優しさ、温厚・温和・温情の象徴である。日本では新字体「温」が一般に用いられるが、人名用漢字としては旧字「溫」も認められており、古典的格調を求める命名で選ばれる。名乗りでは「おん」「あつ」「ゆたか」「はる」と読まれ、人を癒し場を和ませる柔らかな包容力、慈愛深く穏やかな人柄を願う字として男女ともに広く愛される最良の徳目字の一つである。
構成要素
氵(水)+㬉(皿の湯気で囚人を癒す)
STROKE ORDER
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MEANINGS
湯気で人を癒し温める、ほどよくあたたかい。
温かい、温める、温厚、温情、温和。
★人を癒し場を和ませる慈愛と穏やかさ、徳の温もりを象徴する最良の字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。