◆ 元の意味(古代)
陝西の川名、また桼の樹液(うるし)
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KANJI ETYMOLOGY
shitsu
画数
14画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
水と桼から成り、ウルシの木から滴る樹液、すなわち漆塗りの原料を表す
ORIGIN
『説文解字』水部に「漆は水なり。出でて右扶風杜陵岐山に至る。東に入りて渭に至る。水に従ひ桼聲」とあり、もとは陝西を流れる川の名であった。段玉裁注は「漆水と漆樹は別。後人が漆樹の樹液をも漆と書すは仮借なり」と説き、本来は河川名であったものが、樹脂のうるしの意に転用されたと指摘する。白川静『字統』は、桼(シツ)はウルシの木から樹液が滴り落ちる象形で、その樹液そのものを表す本字であり、後に水偏を加えて漆となったと説く。すなわち桼が古字、漆が後起の正字という関係である。藤堂明保『漢字源』は、桼の声系には「ねばりつく」「黒くつややか」の共通義があり、漆塗りの黒く粘り光沢ある特性を表すと分析する。漆器は新石器時代の中国・日本に既に存在し、殷周期の墓からは精巧な漆器が出土する。『韓非子』には「漆者、所以為髮也」と装飾の用が記され、『書経』禹貢には「厥貢漆絲」と貢納品として挙げられる。日本では縄文期から漆工芸が発達し、ジャパンの語源となるほど東洋を代表する素材となった。名前用字としては、漆黒の艶やかさ、深い品格、伝統工芸の象徴として稀に用いられる
構成要素
氵(水)+桼(シツ・ウルシの樹液が滴る象)
STROKE ORDER
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MEANINGS
陝西の川名、また桼の樹液(うるし)
うるし、漆器、漆黒、塗料
深い艶、伝統の品格、黒く美しい光沢
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。