◆ 元の意味(古代)
水が源から溢れ広がる、皿の縁を超えて流れる
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KANJI ETYMOLOGY
ran
画数
18画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
源より溢れ流れる水。原点と発展力を蔵す字
ORIGIN
『説文解字』水部に「濫は氾なり。水に従い監(らん)声。一に曰く、濡上れるを濫と為す」とあり、本義は水が溢れて広がる、また泉の源から水が湧き上がるさまである。声符「監」は人が皿に張った水に己を映して見る形に由来し、これに水(氵)を加えた「濫」は、水面が皿の縁を超えて溢れる象を含意する。重要なのは『荀子』勧学篇の「江河之水、起於濫觴(ようしょう)」、すなわち「江河の水も觴(さかずき)を濫(うか)べる微小な源より起こる」という名句で、ここから「濫觴」は「物事の起源・始まり」を意味する語となった。白川静『字統』はこの字に、古代中国の水源信仰、すなわち泉の湧き口を聖なる始原として崇める思想を読み取る。藤堂明保『漢字源』は同系語に「藍・覧・檻」を挙げ、いずれも「広がり・縁を超える」語感を共有するとする。後世、否定的には「濫用・濫費」のように節度を超えて溢れる意で用いられるが、同時に「濫觴」のごとく、すべての大河はささやかな一滴に始まるという、起源と発展の壮大なイメージを保持する両義的な字である。名前に用いる例は稀だが、字義としては源を大切にする原点回帰の精神、小さきより大を成す可能性、溢れる豊かさを内包する。
構成要素
氵(水)+ 監(水に映る声符、縁を超える意)
STROKE ORDER
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MEANINGS
水が源から溢れ広がる、皿の縁を超えて流れる
あふれる、みだりにする、節度を超える、(濫觴)起源
源を大切にする原点の精神、小から大を成す可能性、溢れる豊かさ(命名使用は稀)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。