◆ 元の意味(古代)
犬肉を火で焼く、もえる。
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KANJI ETYMOLOGY
zen
画数
12画
成り立ち
形声
部首
れんが
分類
常用漢字
犬肉を焼く本義から、転じて「しかり」と肯定を表すに至った字。
ORIGIN
「然」は火を意符、「肰(ゼン)」を声符とする形声文字であり、本来は犬の肉を火で焼くことを意味した。「肰」は肉と犬からなり、犬の肉、ひいては祭祀の犠牲を表す。許慎の『説文解字』には「然、燒也。从火、肰聲」とあり、焼く意の本字であると明記される。すなわち「然」の原義は「もえる」「やく」であり、現代の「燃」字はこの意味を専ら担うために後から作られた俗体・分化字である。白川静の『字統』では、犬は古代中国において重要な犠牲動物であり、これを焼いて天地神明に供える祭祀があったことを指摘し、「然」は犬牲を焚いて煙を立てる祭儀の情景を字に凝縮したものとする。やがてこの字は仮借によって肯定の助辞「しかり」に転用され、「自然」「天然」「果然」「依然」など、状態を肯定的に確認する語として漢文に欠かせぬ機能語となった。藤堂明保の『漢字源』では、「然」の核音「ゼン」を「ぴたりと当てはまる」「そうだ」と肯定する音感と関連づけ、本義の「燃やす」から離れて、状態や存在を肯定的に示す抽象的助辞へ意味が転化したと論ずる。命名では「自然体」「悠然」など、ありのままに泰然と生きる姿を願う字として広く愛用される。
構成要素
肰(犬肉)+火
STROKE ORDER
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MEANINGS
犬肉を火で焼く、もえる。
しかり、そのとおり、状態の助辞、もえる。
★ありのままに泰然と生きる、自然体の徳を備える人を願う字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。