◆ 元の意味(古代)
田のあぜ、田の境界。
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KANJI ETYMOLOGY
han
画数
10画
成り立ち
形声
部首
た
分類
常用漢字
田のあぜ、水辺のほとり。境界と豊かな景色を映す字。
ORIGIN
「畔」は『説文解字』に「田界也。从田半聲」とあり、田の境界、すなわち田と田を区切るあぜを意味し、田に従い半の声をもつ形声字とされる。許慎は「半」を音符として「ハン」の音を表し、「田」を意符として田畑のあぜを示す字と解した。藤堂明保『漢字源』はこの形声構造を支持しつつ、「半」が「中央で二つに分ける」意を含むことから、田を二つに分ける畦(あぜ)を表す音符兼意符であるとする。すなわち、田と田を分かつ細長い盛り土・畦道を本義とし、転じて「水辺・河畔」「池畔」など「ほとり」の意も派生した。白川静『字統』では、「半」は犠牲の牛を二分する象形であり、「分割」「中央で割る」意を持つことから、田を分割する境界線としての畔の意が生じたと説く。古典では『詩経』『春秋左氏伝』に「畔」の用例があり、田の境を侵す行為が「侵畔」とされ、農耕社会における重要な秩序として扱われた。後世「ほとり」の意が拡大し、湖畔・河畔・池畔など、自然の境界に位置する場所を詩的に表す語として愛されるに至った。日本では「あぜ」「くろ」「ほとり」と訓じ、水辺の風景を彩る雅な字として、地名や詩歌に多用される。命名には稀だが、自然と寄り添う風雅な印象を添える字である。
構成要素
田 + 半
STROKE ORDER
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MEANINGS
田のあぜ、田の境界。
あぜ。くろ。ほとり。水辺。
★自然と寄り添う風雅さ、しっかりとした境界感。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。