◆ 元の意味(古代)
視線が分散する、斜視。後に遠く見渡す。
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KANJI ETYMOLOGY
chou
画数
11画
成り立ち
形声
部首
め
分類
常用漢字
遠く広く見渡す、視野の広やかさを表す字。
ORIGIN
「眺」は『説文解字』巻四に「目正しからざるなり。目に从ひ、兆声」とあり、許慎は本来「目つきが正しくない、斜視」の意であるとする。これは「兆」字が亀甲の裂け目を表し、左右に分かれる形象を持つことから、視線が一点に集中せず分散する状態を意味したものとされる。しかし、後の用法では転じて「遠くを広く見渡す」意で定着する。白川静『字統』(1984)は、「兆」を亀の腹甲を焼いて生じる占いの裂兆の象形とし、「眺」をその裂兆のように左右に視線を巡らせて遠望する意と解する。白川は、本義の「斜視」から、視野を広げて遠くを望む積極的な「眺望」の意への展開には、視線の分散性が「広がり」へと意味転換した経緯があると指摘する。藤堂明保『漢字源』(1988)は、「眺」を「視線を遠くに飛ばして見渡す」と定義し、「兆」の音に「分かれて広がる」という共通義を見出し、「跳(はねる)」「桃(実が裂ける)」と同系の語と位置づける。日本では「ながめる」「眺望」「展眺」など、高所から広やかな景色を望む意で用いられ、心の広さや視野の広やかさを象徴する好字とされる。
構成要素
目(意符)+兆(音符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
視線が分散する、斜視。後に遠く見渡す。
ながめる、遠く見渡す、眺望。
★広い視野と将来を見通す洞察力、心の広さを願う字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。