◆ 元の意味(古代)
直角を測る差し金。
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KANJI ETYMOLOGY
ku
画数
10画
成り立ち
形声
部首
や
分類
人名用漢字
工匠が用いる直角を測る差し金(さしがね)。規範・節度の象徴で、人格の正しさを示す字。
ORIGIN
「矩」は形声文字で、意符「矢」と声符「巨」とからなる。許慎『説文解字』巻五矢部に「榘、規榘なり。矢に従い、巨声」とあり、本来は「榘」と書き、矢のように真っ直ぐな線を引くための直角の物差しを意味した。後世「矩」字に統一された。白川静『字統』は、巨はもと曲尺を手にする人の形を描いた象形であり、それに「矢」を加えて測量・製図に用いる直角器であることを明示した会意兼形声字と捉えるべきだとする。古代の工人にとって矩は規(コンパス)と並ぶ二大基準器であり、「規矩準縄」と並称される。藤堂明保『漢字源』は形声文字として「巨」が「大きく広がる」の意をもち、ここから直角に開いた物差しの形を指すと説き、基本義を「さしがね、直角を測る器」、転じて「のり、規範、法則、節度」とする。『論語』為政篇の「七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず」の語は、人間が長い修養の末に到達する内面的規範として矩を捉え、東アジア文化圏において人格の理想像を象徴する語となった。命名では、規律正しく、誠実で、節度ある人物像を託して用いられる。
構成要素
矢+巨
STROKE ORDER
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MEANINGS
直角を測る差し金。
矩、規範、節度、法則。
★規律正しく誠実な人格・節度を守る品性。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。