◆ 元の意味(古代)
幼い禾。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
chi
画数
13画
成り立ち
形声
部首
のぎへん
分類
常用漢字
若く幼い禾、転じてあどけなくも瑞々しい幼少の生命を表す字。
ORIGIN
「稚」は形声文字であり、意符の「禾」と音符の「隹」から成る。『説文解字』禾部には「穉(稚)、幼禾也。从禾、屖聲」と記され、本来は「穉」と書かれ、まだ幼く小さい禾を本義とする。後に音符「屖」が「隹」に置換されて「稚」が広まった。許慎は禾の生育段階のうち最も若々しい状態を字に込めた。白川静『字統』は、「隹」を短尾の小鳥の象形とし、その小ささから「ちいさい・わかい」の意が音符として機能するとし、禾の幼苗から「おさない」「いとけない」の意が成立したと説く。白川はさらに、「稚」が単に未熟を意味するのみならず、瑞々しさ・将来性・愛らしさの肯定的価値をも担う点を強調する。藤堂明保『漢字源』は「隹」音を「ちぢこまって小さい」と注し、「稚」を「丈の低い若い禾、転じて幼い・年若い」と定義する。藤堂は「稚児」「稚拙」「幼稚」「稚気」など熟語を例示し、幼さに伴う純真さと未完成さの両義性を解説する。日本では「ちか・わか・のり」など多様な人名訓を持ち、特に女児名に瑞々しさと愛らしさを願って好まれる。
構成要素
禾+隹
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
幼い禾。
おさない。いとけない。
★瑞々しい純真さと将来性に満ちた人。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。