◆ 元の意味(古代)
糸を巻きつけ繞らす。
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KANJI ETYMOLOGY
ten
画数
21画
成り立ち
形声
部首
いとへん
分類
—
糸を巻きつけて身にまとう意。江戸火消しの「纏」も。
ORIGIN
「纏」は形声文字で、意符の「糸」と音符の「廛(テン)」から成る。許慎『説文解字』糸部には「纏、繞也。从糸、廛聲」とあり、本義は糸をぐるぐる巻きつけ繞らすこと、すなわち「まとう」意であると説く。段玉裁の注は、「繞」と「纏」が近義で、ともに紐や糸を巻き付ける動作を表すとする。白川静『字統』は、「廛」を居住地・店舗の意の字とし、これに糸を加えた「纏」は、糸を一所に巻き留めて定める動作を示すと論じる。『字統』はまた、纏が「纏綿(てんめん)」のように情愛が絡みつくさまを表す詩的表現や、「纏足(てんそく)」のように身体に布を巻く慣習名として用いられた歴史を述べる。日本では江戸時代の火消し組合が用いた目印「纏(まとい)」が著名で、勇気と組の誇りを象徴する字となった。藤堂明保『漢字源』は、語源を「テン」の音に求め、「展(ひろげる)」「殿(中央にどっしりすえる)」と関連する音象徴を持ちつつ、「ぐるりと巻く・まとめる」のが原義であると説く。藤堂は、纏が物理的な巻き付けから抽象的な絡み合い・付き纏いの意にまで拡張される用法を解説する。命名では「纏」「纏士(まとし)」のように稀に男性名に用いられ、勇壮さや結束力を象徴する。
構成要素
糸+廛
STROKE ORDER
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MEANINGS
糸を巻きつけ繞らす。
まとう。からみつく。江戸火消しの目印。
★人名用漢字外だが、勇壮さ・結束力の象徴として愛好される字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。