◆ 元の意味(古代)
口の狭い素焼きの瓦器、ほとぎ。
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
6画
成り立ち
象形
部首
ほとぎ
分類
常用漢字
口の小さな素焼きの瓦器を象る。後に金属容器の意も加わった。
ORIGIN
『説文解字』巻五下に「缶は瓦器なり、酒漿を盛る所以なり。秦人之を鼓して以て歌に節す。象形」とあり、口の小さい素焼きの土器(ほとぎ)を象った象形文字であると説いている。許慎は秦の人々がこの缶を打ち鳴らして歌の拍子をとった故事も記しており、楽器としての用法も古くから存在した。白川静『字統』は、缶の字形を「凵(うけばこ)」と「午(杵の象形)」とに分解する説を退け、口の狭い壺形の容器そのものを象った独立した象形と捉える。陶器の成形において、口を絞った形が缶であり、酒や水を貯える生活の根幹をなす器であったとする。藤堂明保『漢字源』も同様に、丸く膨らんだ胴に小さな口をもつ素焼きの瓦器を描いた象形文字とし、音符カンは「中空でふくれる」イメージを担うとする。なお現代日本語で金属製の「缶(かん)」を意味するのは、英語 can の音訳に当字したもので、本来の字義とは異なる近代的用法である。古典的には祭礼や日常の貯蔵に用いられる素朴な土器の象徴であった。
構成要素
象形(壺形の容器)
STROKE ORDER
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MEANINGS
口の狭い素焼きの瓦器、ほとぎ。
金属製の容器、かん。古くは土器のほとぎ。
★命名にはほぼ用いられない字。器物名・近代外来語の当字としての性格が強く、人名漢字としての伝統がない。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。