◆ 元の意味(古代)
獣の切り取られた肉片。
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KANJI ETYMOLOGY
niku
画数
6画
成り立ち
象形
部首
にく
分類
常用漢字
切り取られた肉片の形を象る、生命と糧の文字。
ORIGIN
「肉」は切り取られた獣の肉片の形を象った象形文字である。許慎『説文解字』肉部には「肉、胾肉。象形」とあり、胾(さい、大きく切った肉)の形を象る字であると説明される。甲骨文・金文においては、肋骨に肉が付いた断面の形、あるいは長方形の肉片に筋目を表す線が入った形で描かれている。白川静『字統』は、この字が祭祀における犠牲(いけにえ)の肉、すなわち神に供えた獣肉を象ったものであると論じる。古代の祭礼では、犠牲の肉を切り分けて神に捧げ、また参列者に分配する「胙(ひもろぎ)」の儀礼があり、肉は単なる食物ではなく神聖な分配物であった。藤堂明保『漢字源』は、肉が筋目のある柔らかい部分を表す象形であり、外側の輪郭と内部の二本の線(筋)が一体となって肉の質感を示すと解説する。偏旁として用いられる「月(にくづき)」は肉の変形であり、「胃」「肝」「肺」「腸」など身体に関する漢字の多くがこの偏を持つ。本来「月(つき)」とは別字源であるが、字形が似通ったため混用された経緯がある。命名においては直接的な意味から忌避されることが多いが、本義は生命を支える糧であり、字源としての重みは大きい。
構成要素
肉片の象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
獣の切り取られた肉片。
にく、身体、果肉、肉親。
★(命名忌避字。一般に名前には用いない。)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。