◆ 元の意味(古代)
胆嚢。きも。
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KANJI ETYMOLOGY
tan
画数
9画
成り立ち
形声
部首
にくづき
分類
常用漢字
きも、転じて勇気・度胸を表す字。
ORIGIN
「胆」は形声文字で、旧字は「膽」と書き、意符の「肉(月)」と音符の「詹(たん)」とから成る。新字体「胆」では音符が「旦」に簡略化されている。許慎『説文解字』肉部に「膽は連肝の府なり。肉に従ひ詹声」と記され、肝臓に連なる胆嚢を意味するとされる。白川静『字統』は、「詹」を「したたる」「物見やぐらから見渡す」意の音符と捉え、苦い胆汁を蓄える袋、すなわち胆嚢を指すと解説する。さらに、古代中国の生理観では胆は「中正の官」「決断の官」とされ、勇気や決断力の宿る臓と考えられたため、「肝胆」「大胆」「胆力」のように勇気・度胸を表す語に転用されたと述べる。藤堂明保『漢字源』では、「胆」を「肝臓に付随する苦い液を貯める袋」と説明し、転じて「物事を恐れず引き受ける気力」を意味すると指摘する。中国古典『国語』『戦国策』には「臥薪嘗胆」の語があり、苦い胆を嘗めて屈辱を忘れず復讐の志を磨いた越王勾践の故事から、「胆」は忍耐と勇気の象徴ともなった。三書ともに、字義の中心が「胆嚢」から「勇気・気概」へと比喩的に展開する点で一致しており、人名では「胆力」「大胆さ」を願って稀に用いられる。
構成要素
月(肉)+旦(旧字は詹)
STROKE ORDER
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MEANINGS
胆嚢。きも。
きも。勇気。度胸。
★物事に動じない胆力と決断力を願う意。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。