◆ 元の意味(古代)
五臓の一つ、木に属する臓器。
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
7画
成り立ち
形声
部首
にくづき
分類
常用漢字
生命の根幹をなす臓器、勇気と決断の宿る文字。
ORIGIN
「肝」は肉(月)偏に「干(カン)」を声符とする形声文字である。許慎『説文解字』肉部には「肝、木藏也。从肉、干聲」とあり、五行説における木の臓、すなわち肝臓を意味する。古代中国医学では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)を五行(木・火・土・金・水)に配当し、肝は木に属して春・東・青色・怒の感情を司るとされた。白川静『字統』は、声符「干」が盾を象る象形であり、外敵から身を守る防御の意を含むと論じる。すなわち肝は、解毒や栄養の貯蔵によって生命を守る盾の役割を果たす臓器であり、その機能と字源とが見事に一致する。藤堂明保『漢字源』は、「干」を「中央を貫いて立つ幹」の意とし、身体の中心にあって生命の幹となる臓器を表すと解する。古来、肝は「胆」とともに勇気・気魄の宿る場所とされ、「肝胆相照らす」「肝が据わる」「肝心」などの語に、その精神的重要性が刻まれている。「肝心(かんじん)」は本来「肝腎(かんじん)」と書き、肝臓と腎臓のように生命に欠かせない最重要の部分を意味する。日本語では「きも」と訓じられ、「胆力」「気骨」を表す比喩として広く用いられる。命名には用いられにくいが、字義としては勇気と中核の意を持つ。
構成要素
月(肉)+干(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
五臓の一つ、木に属する臓器。
きも、肝臓、中心、勇気。
★(命名忌避字。ただし字義は勇気・中核の意を持つ。)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。