◆ 元の意味(古代)
胎児を包む膜。えな。
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KANJI ETYMOLOGY
hou
画数
9画
成り立ち
形声
部首
にくづき
分類
常用漢字
胎児を包む膜、えなを意味する字。
ORIGIN
「胞」は形声文字で、意符の「肉(月)」と音符の「包(ほう)」とから成る。許慎『説文解字』肉部に「胞は児生まるるに裹(つつ)む者なり。肉に従ひ包声」と記され、胎児を母胎の中で包む膜、すなわち胎盤・羊膜(えな)を意味するとされる。白川静『字統』は、「包」が胎児を包み込む形を象る字であり、それに「肉」を加えて生体の包膜であることを明示した字と解説する。さらに、「胞」が同じ母胎から生まれた者を指す「同胞」の語に展開し、血を分けたきょうだい、ひいては同じ国土に生まれた人々を意味するに至ったと述べる。藤堂明保『漢字源』では、「包」を「外側から包み込む」イメージの音符とし、「胞」を「胎児を包む膜」「ひいては同じ膜から生まれた血縁」と説明する。古典では『荘子』『淮南子』に「胞」が見え、現代では生物学用語の「細胞(さいぼう)」が、生命の最小単位を膜で包まれた小さな部屋になぞらえて作られたことで広く知られる。日本語の「同胞(どうほう・はらから)」は、明治以降「国民」「同民族」を指す語として定着した。三書ともに、字義の中心を「包む膜」とし、そこから「同じ母胎・同じ起源を共有する者」へ意味が広がった経緯を共通して説く。命名には用いられない。
構成要素
月(肉)+包
STROKE ORDER
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MEANINGS
胎児を包む膜。えな。
えな。同じ母から生まれた者。細胞。
★命名には用いない字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。