◆ 元の意味(古代)
香りのよい草、馨しい。
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KANJI ETYMOLOGY
hou/kanbashii
画数
7画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
常用漢字
草花の馨しい香り。徳の高さや名誉を讃える雅びな字。
ORIGIN
「芳」は艸(くさかんむり)と方(ホウ)から成る形声文字である。『説文解字』艸部に「芳、香艸也。从艸方聲」とあり、許慎は香気のある草の総称としてこの字を記した。白川静『字統』は、方が左右に張り出した耒(すき)の象形で「広く四方に及ぶ」の語感を持つ声符であるとし、芳は香草の匂いが四方に広がる様を表す字と説明する。白川はさらに、芳が単なる香りの意を超えて徳の薫り、名声の遠く及ぶことを意味するようになった経緯を、『楚辞』離騒に「蘭芷を紉ぎて以て佩と為す」と歌われるような、香草を身に佩びて徳を象徴する古代の風習から論じている。藤堂明保『漢字源』では、方の音符に「ホウ=四方に広がる」の語感があるとし、芳は香りが遠くまで届く花草の意であり、転じて他人の名や行為を尊敬していう接頭語「ご芳名」「芳志」として用いられると述べる。日本では「芳しい」と訓じて品格ある香りや評判を表し、人名にも古来好んで用いられる雅字となっている。
構成要素
艸(草)+方(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
香りのよい草、馨しい。
よい香り、名誉、敬称。
★芳しい香りのごとく徳が遠くまで及び、人々に慕われる人に。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。