◆ 元の意味(古代)
莞草、すなわちイグサ。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
10画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
人名用漢字
イグサ。莞爾(かんじ)として、にっこりと微笑む意も。
ORIGIN
「莞」は艸(くさかんむり)と完(かん)を声符とする形声文字である。許慎『説文解字』艸部に「莞、艸也。可以作席」とあり、本義は「席(むしろ)を作るに用いる草」、すなわちイグサ(藺草)の類を指す。古代中国では莞草を編んで敷物・寝具・座具を作り、生活に欠かせぬ植物であった。白川静『字統』によれば、声符の「完」は「宀(うかんむり)」と「元」から成り、家屋の中で完全に整うさまを示す字で、「まどか」「整う」の意を含む。これに艸を加えて、すっと丸く整った茎を持つ莞草を示す。さらに『字統』は、『論語』陽貨篇の「夫子莞爾而笑(孔子莞爾として笑う)」の用例を挙げ、「莞爾」が口元をやわらかに丸めて微笑むさまを表す擬態語として古くから用いられたと述べる。藤堂明保『漢字源』は、「完」が「丸く整う」音を持ち、艸と結びついて「丸く整った茎の草」、また転じて「口元をふっくらとほころばせる微笑」を表す形声字と説く。命名では穏やかで品のある笑顔、優美な人柄を象徴する好字とされる。
構成要素
艸(意符)+完(音符)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
莞草、すなわちイグサ。
イグサ、にっこり笑う、莞爾。
★穏やかな微笑み、温かく品のある人柄。柔和な優しさ。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。