◆ 元の意味(古代)
草間に日が沈む夕暮れ。「暮」の原字。
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KANJI ETYMOLOGY
baku
画数
10画
成り立ち
会意
部首
くさかんむり
分類
—
草間に日が沈むさま。「暮」の原字。否定の助辞にも用いる。
ORIGIN
「莫」は古文字において、上下に艸(くさかんむり)を置き、その間に日を挟む形に作る会意文字である。許慎『説文解字』艸部に「莫、日且冥也。从日在茻中」とあり、艸の間に日が沈み暮れんとするさま、すなわち夕暮れを示すと説く。これは「暮」字の本字であり、後に否定の助辞「なかれ」「なし」に仮借されて専用されたため、本義の「日暮れ」は「日」を加えた「暮」で表すようになった。白川静『字統』によれば、上下の艸を「茻(もう)」とし、太陽が草原に沈み込んで隠れる景観を写した字で、原始的な時刻表現として極めて古い字であるという。さらに、暮色蒼然たる時刻には人影もなく、何事も無いという感覚から「無し」「禁止」の語感を生じ、助辞化したと解する。藤堂明保『漢字源』は、「日が草の中に隠れて見えなくなる」会意字とし、ここから「見えない」「無い」「するな」という否定的意味へ展開した過程を明らかにする。命名には否定語感が強く、また日没の暗さを連想させるため通常忌避されるが、漢籍では極めて重要な字である。
構成要素
茻(艸+艸)+日
STROKE ORDER
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MEANINGS
草間に日が沈む夕暮れ。「暮」の原字。
なかれ、なし、暮れる、漠然。
★命名忌避字。否定・日没の暗示があり通常は避ける。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。