◆ 元の意味(古代)
上から張りわたす大きな布、覆い
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KANJI ETYMOLOGY
maku
画数
13画
成り立ち
形声
部首
巾(はば)
分類
常用漢字
場を区切り、神聖を護る大いなる布の字。
ORIGIN
『説文解字』巾部に「幕は帷もて上に在るを幕と曰ふ。巾に従ひ莫声」とある。声符の「莫(ボ・バク)」は草間に日が沈むさまを描いた会意字で、暗くおおう、隠す意を含み、「暮」「墓」「模」など覆い隠す字群の声符となる。意符の「巾」は布帛を表す。白川静『字統』は、莫声に「上から覆ひかぶせる」意があるとし、四方に張りめぐらす帷(とばり)に対して、天井のように上から張る大布を「幕」と区別したと説く。藤堂明保『漢字源』も同系語に「漠」「膜」など薄く広く覆うものを挙げ、屋外に張って臨時の宮殿・将軍の本営とした大きな布張りを原義とする。古代中国では将軍が出征の際に幕を張って軍議を行ったため、軍政の府を「幕府」と称し、幕中の参謀を「幕僚」「幕賓」と呼んだ。この語は日本に伝わって武家政権の名称となり、鎌倉・室町・江戸の三幕府の語源となった。さらに芝居の場面区切り、相撲の番付(幕内)、催事の開始終了(開幕・閉幕)など、あらたまった場の区切りを示す語として広く用いられる。
構成要素
巾(布)+莫(上から覆う)
STROKE ORDER
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MEANINGS
上から張りわたす大きな布、覆い
まく、とばり、場面の区切り、軍政の府
晴れ舞台で活躍し、大きな場を仕切るリーダーへ。重厚さと格式を備えた字。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。