◆ 元の意味(古代)
水草のヒシ。角張った実をつける水生植物。
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KANJI ETYMOLOGY
ryou
画数
11画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
人名用漢字
水面に葉を広げる水草「ひし」を表す字。清らかさと角の整った美しさを象徴する。
ORIGIN
「菱」は艸と「夌」を組み合わせた形声文字で、水生植物のヒシを表す字である。許慎『說文解字』では正篆として「蔆」字が立てられ「蔆、芰也。从艸淩聲」と記され、水沼に生える芰(ひし)であると解説されている。後世「菱」が通用字となり、ヒシの実は古来食用とされ、また実の角張った形が紋様として愛好されてきた。白川静『字統』では「夌」は「陵」と同源で、高く越えるさま、稜(かど)を持つさまを表す音符であり、菱の実が四方に角を張り出した形に通じることから、「菱」字に「夌」を声符として用いたと論じられている。すなわち菱は単なる水草の名にとどまらず、稜角を保って端正に整う形象を担う字である。藤堂明保『漢字源』も同様に、「夌」は「角立つ・突き出る」の意を含む音符であり、菱の実の鋭く尖った姿と意味的に響き合うと説明し、菱形(ひしがた)が日本紋章学において吉祥文様として尊ばれた背景にも触れている。清流に育ち、形整いて崩れぬ草の象徴である。
構成要素
艸(くさかんむり)+ 夌(音符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
水草のヒシ。角張った実をつける水生植物。
ひし、菱形、菱の実、紋様としての菱。
★清らかな水辺に育つ草のように、芯の通った端正さを願う字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。