◆ 元の意味(古代)
祭祀に用いる犠牲の血。
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KANJI ETYMOLOGY
chi
画数
6画
成り立ち
指事
部首
ち
分類
常用漢字
祭器に盛られた犠牲の血。生命と血縁の根源。
ORIGIN
「血」は祭祀において皿に盛られた犠牲(いけにえ)の血を象った指事文字である。許慎の『説文解字』血部には「血は祭所薦牲血也。从皿、一象血形」とあり、「皿」の上の「一」が皿に盛られた血そのものを指し示すと明解に説明される。古代中国の祭祀では、生贄の獣を屠ってその血を器に受け、神に捧げる「釁(きん)」の儀礼があり、新造の鐘や器に血を塗って魂を込めることもあった。白川静『字統』は、この祭祀的起源を強調し、「血」字が単なる生理的物質を表すのではなく、神聖な誓約と霊力の媒体としての意味を担うと論ずる。さらに白川は、「盟(めい)」字も皿に血を入れて誓いを立てる「血盟」の儀礼に由来し、「血」が古代社会の契約・同盟の根幹をなしていたことを指摘する。藤堂明保『漢字源』では、「血」をケツの音とし、「すじを通って流れる赤い液体」を字義の核とし、「血脈」「血統」「血族」など人間関係の連続性を表す語に発展したと解説する。血は生命そのものであり、また親子・一族の絆を示す象徴として、東西の文化に共通する根源的な記号である。
構成要素
皿+一(皿に盛られた血)
STROKE ORDER
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MEANINGS
祭祀に用いる犠牲の血。
ち、血液、血縁、激しい感情(血気)。
★命名忌避字。流血・死の連想が強く、人名には用いない。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。