◆ 元の意味(古代)
草で編んだ雨具・喪服の一種、転じて勢いの衰えること。
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KANJI ETYMOLOGY
sui
画数
10画
成り立ち
象形
部首
ころも
分類
常用漢字
命名忌避字。古代の喪服に由来する字。
ORIGIN
「衰」はもと喪服の一種「縗(さい)」を象った象形文字である。『説文解字』巻八上・衣部に「衰、艸雨衣、秦謂之萆」とあり、許慎は草で編んだ雨具(蓑)を意味するとし、後にその形が喪服に転用されたと記す。段玉裁の注は、「衰」と「縗」は古今字であり、本来は喪服の胸前に当てる粗布、ひいては喪服全体を指したと補足する。白川静『字統』では、「衰」を「衣」の中に粗い麻の繊維を縫い付けた喪服の象形とし、これを着けることが死者への最も深い哀悼の表現であったと論じる。古代の喪礼では「斬衰(ざんさい)」「斉衰(しさい)」など、衰の縫い目の細かさによって喪の軽重を区別し、礼制の根幹をなした。藤堂明保『漢字源』は、「衰」の語源を「ばさばさと垂れ下がる」の意とし、後に粗末な麻の喪服、ひいては勢いがなえ落ちる「衰える」の意に転義したと述べる。藤堂は「衰」を「蓑」「𢝻(うれえる)」と同系語とし、垂れ下がる、しおれる意を共通の核とする。命名には忌避され、本義の喪・凋落の語感ゆえ用いられない。
構成要素
衣+(麻の繊維の象形)
STROKE ORDER
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MEANINGS
草で編んだ雨具・喪服の一種、転じて勢いの衰えること。
おとろえる、よわる、勢いがなくなる。
★命名忌避字。喪と凋落を含意するため、人名には用いない。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。