◆ 元の意味(古代)
心の志を言葉に置き換え、記し留めること。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
shi
画数
14画
成り立ち
形声
部首
ごんべん
分類
常用漢字
しるす、書きとどめる、記録する。
ORIGIN
「誌」は言偏に「志」を加えた形声文字である。許慎『説文解字』言部には「誌は記すなり。言に从ひ志聲」と載り、本義は「心に思うところを言葉として書きとどめる」ことを示す。「志」は心の上に「之」(ゆく)を置く字で、心の向かう所、すなわち志向・意志を意味する。それに言を加えた「誌」は、内に抱く志や見聞を言葉に置き換え、後世に残るように記録する行為を表す。白川静『字統』は「誌」を「心の所向を言葉で形に留める」字と解し、単なる記録ではなく、書き手の志や思念を含む記述である点を強調する。藤堂明保『漢字源』では、志の音シは「目印を立ててとどめる」意の語族に属し、「誌」もその意を承けて、心の思いや事跡を言葉という標として後に留めるの意を持つと説く。古典では『漢書』芸文志、『隋書』経籍志のように、書物・地理・出来事を体系的に記録した編纂物の名に用いられ、日本では「雑誌」「日誌」「銘誌」など、文字を以て志を留める営みに広く用いられる。誠実と記憶の字である。
構成要素
言+志
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
心の志を言葉に置き換え、記し留めること。
しるす。記録。雑誌。日誌。
★志を記し残す、誠実で文を尚ぶ知的な字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。