◆ 元の意味(古代)
ことばを順序立てて書きしるす。
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KANJI ETYMOLOGY
ki
画数
10画
成り立ち
形声
部首
げん
分類
常用漢字
言を糸の如く繋ぎ留める字。記憶と記録の徳。
ORIGIN
『説文解字』巻三上に「記は疏なり。言に从ひ己聲」とあり、許慎は言を意符、己を声符とする形声字として、ことばを筋道立てて記し述べる意を本義と定める。疏(そ)は条目を立てて分かちしるすこと。己は屈曲した糸ないし結縄の象であり、「順序立てて繋ぐ」核義を含む。白川静『字統』は、己の声符に「ひとつひとつのことを順に区別し、しるしをつけて記憶にとどめる」意があり、記は古代の結縄記事の伝統を引く字であって、ことばを糸のように繋ぎ留めて忘失を防ぐ行為を表すと述べる。古代の史官は左史が言を記し、右史が事を記すといい、記は国家の歴史を後世に残す根本の所作であった。藤堂明保『漢字源』は上古音を*kiəɡと擬し、己声系統の紀・起などと共に「すじを立てて区分けする」核義を共有し、記を「ことばや事柄を区別し順を立てて書きとめる」と定義する。意味は書き記す・記録・記憶・伝記のごとく、ことばを永続化する文化的営為の中心語となり、『古事記』『史記』などの書名にも用いられた。三家の説を総合すれば、記は時を超えて真実を伝え残す記録者の知性と誠実さを象る、文化と歴史の字である。
構成要素
言+己(声)
STROKE ORDER
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MEANINGS
ことばを順序立てて書きしるす。
しるす、記録、記憶、書きとめたもの。
★記憶力に優れ歴史に名を刻む知性を託す字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。